アイロンビーズ立体講座16(完)-簡単な形に置き換える

簡単な形に置き換える

アイロンビーズ立体講座最後の記事です
今まで16回にわたってアイロンビーズの図案を1から設計する方法を作例を交えながら説明していきました
今回はその締めくくりとして難しい造形物を作成するときのコツを紹介したいと思います

前回はコアパーツの応用例としてクジラを作成しました

アイロンビーズ立体講座15-アイロンビーズ実践!(8)クジラ

球立体と箱立体の組み合わせで表現できるようにする

キャラクターや生物など難しいものを作成するためにはまず箱や球などの簡単な形に置き換えて考えます
絵や手工芸に明るい人であれば今更何を言っているんだと思うかもしれません

いきなり細かい部分から作り始めると、スケールがちぐはぐになりやすくあとで作品の間違いに気づいたとき修正が困難になります
そのため、最初は大まかにつくり正確な形を捉えてから、顔や手の表情などの細かい部分を作りこんでいきます
アイロンビーズにおいても簡単な形から細かいディテールを詰める方針には変わりありません
そのことを再確認するためあえて明文化しました

これから象とポーズをとった人間(男性)を見ながら具体例を見ていきましょう

簡単な形に置き換える例1:ゾウ

作りなれていないモチーフについてはまずgoogle画像検索で資料を集めてみましょう
実際に制作に入る際に意外と知らない部分が多くて作業がまごつくことが少なくなるからです

普段絵をかかない人はイラストを参考に形をとっていく方法も有効です
何故ならイラストの場合、イラストレーターさんが写真や実物からイラストに描き起こす際に情報の取捨選択やデフォルメを行っているからです
いきなり情報量の多い写真から見ていった時うまくいかない場合はイラストも参考にしてみましょう

逆にイラストをもとに形をとった後、細かいディテールを詰めたくなった場合は写真や実物に立ち返ります
さらに慣れていくと写真や実物から直接形をとって作品の完成度を高めることができます

2つの画像から以下のようなパーツ構成が考えられます

  • 頭部:球立体
  • 鼻:細長い箱立体2つ、あるいは円弧のパーツ
  • 牙:円錐(球立体の応用)
  • 耳:平面のパーツを外付け
  • 体:球立体
  • 脚:箱立体に丸みをつけたもの
  • 尾:平面のパーツに外付け

ただイラスト、写真、実物から的確に情報の取捨選択を行い、ときに誇張すること自体はとても難しいです
これは創作活動を行う上で一生ついてまわる問題です
ここではざっくりとした説明のみとさせて頂きます

簡単な形に置き換える例2:人間(男性)

人間になっても基本手順は変わりません
資料を集めてから簡単な形に直していきます

写真からわかる人は写真をもとに形を作りこんでいきます
自分でポーズをとって感覚をつかんだり家族や友人にボーズをとってもらって様々な角度から写真を撮ってみるのもよい方法です

写真からイメージを得るのが苦手な人はイラストを見ながら形をとっていきましょう
最初はカットイラストなどのデフォルメが強いイラストを参考に、慣れてきたら等身の高いイラストなども参考に作ってみましょう
元イラストをそのまま使用するのは剽窃にあたります

上画像では写真が右ひじを曲げているのに対して、イラストでは右腕をまっすぐ伸ばしています
この場合は追加で右腕を伸ばしているスーツ姿の男性の写真を追加で集めていくのが良いでしょう

上の2つの画像では以下のようなパーツ構成が考えられます

  • 頭部:球立体
  • 頸部:平たい円柱
  • 体:球立体に近い箱立体
  • 腕:角を落とした箱立体
  • 両手:球立体に棒状のパーツを付けたもの
  • 脚:角を落とした箱立体
  • 足:つま先部分を丸めた箱立体

手の表情も作品に取り入れる

人間の手は形を掴むことが難しい上におざなりにすると作品のクオリティが低下するパーツの一つです
自分の手を観察する、写真やポーズ集を参考にするなどしてうまく表現したいものです

アイロンビーズで手を表現するためにはデフォルメを理解することが大切です
上画像の例では人差し指とそれ以外、人差し指と他の指と手のひら、手のパーツすべてを考える3つのパターンがあります
サイズの小さい作品では手を1つの球立体に近い表現で考えます
サイズや層の厚さに応じて手の表現を細かくしていきます
この時、作品全体と手のデフォルメ具合を一致させるのがポイントです

おわりに

今回はだいぶ偉そうな感じになってしまいました…
私自身もこの部分についてはまだまだ勉強が足りない部分です。精進していきます

そして16記事になったアイロンビーズ立体講座もここで終わりです
オンラインかつ無償で教えられるのはここまでです
しかし、この講座で書いたテクニックと考え方を用いればどんな作品でも作ることが可能です
さらにほかの手工芸やホビー分野についても学んでいけば、今まで誰も挑戦したことのない大規模な作品や表現も可能となるでしょう

ここまで読んでいただきありがとうございました!